大腸CT検査


大腸内視鏡検査が苦手な方に特におすすめ。新しい大腸の検査方法が「大腸CT検査」です。

 


大腸CT検査とは


新型のマルチスライスCTを利用した新しい大腸の検査方法です。

 

  • 大腸内視鏡検査のように内視鏡をいれる
  • 注腸X線検査のように肛門からバリウムを注入する

ということなく、あたかも

  • 大腸を内視鏡で観察したり、
  • X線写真を撮る

というかのように調べることができます。

 

大腸CT検査は、高精度で、しかも「大腸内視鏡検査」や「注腸X線検査」と比べると、痛みもなく楽に短時間で検査をすることができます

 


大腸CT検査の長所


  • 他の大腸検査に比べてお腹にやさしい検査です。

  • 内視鏡では観察しずらい、大腸のひだや曲がり角の裏などの観察に優れています。

  • 検査が短時間で終わります。(検査室に入ってから10~15分程度)

  • 下剤や腸管洗浄剤の服用量を減らすことができます。

  • 鎮静剤や鎮痛剤の注射をする必要がありません。

  • 大腸に穴が開くなどの偶発症(事故)が極めてまれです。

  • ポリープの大きさや位置が正確にわかります。

  • 腸がゆ着している方や腸が長い方でも検査が可能です。

大腸CT検査の短所


  • 5ミリ以下のポリープや平らな病変を見つける能力は内視鏡検査に比べて劣っています。

  • 細胞の検査やポリープの切除などの治療はできません。(治療のために内視鏡検査をお受けいただく必要があります)

  • 最低限の医療X線被ばくがあります。

よくある質問


Q.大腸CT検査でどんな病気がわかりますか?

.大腸ポリープや大腸がんなどの病気がわかります。

 

 

Q.普段から便秘気味です。検査の前に飲む下剤が効くかどうか心配です。

.内視鏡検査と異なり、便を完全に出す必要はありません。前処置のお薬をきちんと飲んでいただければ、大腸CT検査で診断することが可能です。

 

 

Q.忙しいのですが、検査前のお薬は飲まなければなりませんか?

.お薬をきちんと飲んでいただかないと、正確な検査ができなくなります。この場合、便がポリープのように見えてしまうため(偽陽性と言います)精度が下がります。

 

 

Q.肛門が痛いのですが(あるいは痔があるのですが)、大腸CT検査を受けられますか?

.お尻から細いチューブを入れて検査をしますが、ゼリーを十分につけて痛みを感じないよう工夫しています。
※ただし、直腸脱や重度の内痔核をお持ちの場合は検査が難しい場合があります。肛門に自覚症状がある方は、事前に医師にご相談ください。

 

 

Q.検査のあと、すぐに日常生活はできますか?

.大腸CT検査では、鎮静剤や鎮痛剤を使用いたしません。そのため、すぐに日常生活にもどることが可能です。ただし、検査当日は運動や肉体労働など、お体に負担になることはさけてください。

大腸CT検査の方法


①検査前日または、当日にお薬(下剤や造影剤など)を飲んで腸の中をきれいにします。

 

②検査着に着替えて検査室(CT室)に入り、検査台に横になります。

(検査着: 検査用(使い捨て)の背面穴あきパンツに着替えて頂きます。検査時以外お尻は見えず、濃い色で厚手素材ですのでご安心下さい。その上にガウンを着用頂いています)


③細いチューブを肛門から数cm入れ、炭酸ガスあるいは空気を注入して大腸を膨らませます。(女性の患者さまには女性看護師が注入しますのでご安心ください)


 

④CT撮影をします。うつ伏せとあお向けで、それぞれ約10秒間撮影を行います。


 

⑤チューブを抜き、検査終了です。

 

⑥撮影した画像をもとに仮想大腸内視鏡像・注腸類似像などを作成し診断します。

 

マルチスライスCT装置でえられた画像データ(図1)から、仮想大腸内視鏡像(図2)や注腸類似像(図3)を作成し、大腸の3次元診断を行います。

従来の内視鏡検査および注腸X線検査による画像
従来の内視鏡検査および注腸X線検査による画像

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